2022.02.01 No.259「山口さんちのツトム君」
NHKみんなのうたが昨年60周年を迎えたそうです。1961年に放送を開始したみんなのうたは数々のヒット曲を生み出してきました。私たちの世代における代表曲と言えばやっぱり「山口さんちのツトム君」でしょうか。「山口さんちのツトム君 このごろ少し変よ どうしたのかナ♪」今でも歌詞を見ずにフルコーラスを歌えるぐらいです。きっと子どもの頃、何百回も歌ってきたからでしょうね。山口さんちのツトム君の作詞・作曲はみなみらんぼうさん。ちょっと風変わりなタイトルが印象的でしたが、この歌のモデルはいったい誰なんだろう?と思っていました。先日、TV番組でみなみらんぼうさんが、山口ツトム君のモデルは自分自身だったと仰っておりとても驚きました。この歌はNHKみんなのうたで発表するや、全国から反響があり大ヒット。インタビューで「この歌のモデルは誰ですか?」と質問されることが多く、そのつどモデルはいないとかわしてきたそうです。歌が誕生してから15年経ったある日「みんなのうた」が30周年を迎え記念誌を出すことになり「山口さんちのツトム君」のエピソードを書いてくれと頼まれたそうです。今まで通りモデルはいないと書き進めたが、ふと筆を止めた瞬間、山口ツトムという登場人物は自分自身だったと感じたそうです。歌の内容は中学一年生の頃、母を亡くした僕の心情そのものだった。母と暮らした愛おしくも濃密だった時間は、亡きあともこれほどの秘めた力となって作品を後押しする。と自身のホームページに書かれています。この歌が発表された時、八歳だった私は歌詞の意味を深く考えはしませんでしたが、今再び歌詞を読み返すと、ママはなぜツトム君を置いて田舎に行っていたのだろうか?と考えてしまいます。