2023.08.01 No.277「つぶやき」
上田に生まれ半世紀以上経ちます。歳を重ねるにつれ、今までとは少し違った観点で生まれ育った上田のことを考えるようになりました。今回は私が生まれ育った上田についてつぶやきます。
上田市は平成18年に近隣の町村と合併したこともあり、人口は長野市、松本市に次いで県下三番目となります。上田市のホームページによれば令和5年7月1日現在の人口は男性が75,070人、女性は77,903人、男女合わせると152,973人、そして上田市の高齢化率は全国平均を上回る31%、後期高齢化率はなんと16.44%と高齢化が進んでいることが窺えます。
誰もが歳を重ねると怪我や病気にかかるリスクが高まるものですが、風邪など軽い症状の病気であれば、かかりつけの病院で受診し治療をしてもらえば治りますが、大きな怪我や難しい病気にかかってしまった場合、残念ながら長野市や松本市、佐久市などの病院を紹介されるようです。つまり長野県三番目の都市でありながら、医療面では他と比べると大きな遅れを取っていると認めざるを得ません。
6月に妻がコロナに感染し、40℃もの高熱が三日も続きました。5つの病院に電話で診察のお願いをしましたが全て断られてしまい、これ以上どうしたら良いか判断できませんでした。既にコロナは第五類感染症に移行されたのに、なぜこんなにも受診を拒ばまれるのか首を傾げたくなりました。医師の診察が受けられないまま40℃の高熱が続くわけですから、当人はもちろん家族も不安で仕方ありませんでした。
先日、上田市に移住をした家族たちと食事会を開催した時のこと。「上田市に移住して最も不安な点は?」という質問に対し、全員が「上田市の医療体制」と回答しました。上田市に高齢の両親と移住を計画したくても、現在の上田市の医療体制では不安で移住できないという声もあがりました。
こうした小さな声がやがて大きな声となり、行政や医療関係者に届き、近い将来上田市の医療が発展することを願っております。